撮影日:2007年5月22日〜23日
タイの首都バンコク。日々躍動を続け、絶え間無き進化を遂げる街。 バンコク市街を縦横に走る、スカイトレイン(BTS Skytrain)を紹介します。 スカイトレインは1999年12月5日開業。 バンコク市街の輸送力強化・交通渋滞緩和などを目的に建設された、 タイ唯一の高架鉄道です。 |
スカイトレインは現地ガイドが「モノレール」と称していましたが、 れっきとした鉄道路線です。 路線の大半は、幹線道路の真上に建設。 駅へたどり着くには、道路脇の階段かエスカレータを利用します。 (スクンビット線 ラーチャテウィー駅 ) |
スカイトレインの自動券売機。 5バーツ、もしくは10バーツ硬貨しか使えないため、 上記の硬貨を持ち合わせない場合は、駅の窓口で両替します。 料金は距離に応じ、15〜40バーツ(日本円でおよそ50〜135円)。 日本の鉄道よりは割安ですが、現地ではそれなりに高価なようです。 |
通常のチケットはこちら。プリペイドカードに似ています。 その他、窓口では各種チケットを購入可能。 1日乗車券(120バーツ)を買うために、つたない英語で 「one day pass」と伝えたら、何とか通じて買えました。 |
階段を上がり、駅ホームへと到着。 駅ホームの端に視線を送ると、タイ国旗がなびいていました。 ・・・と、カラフルな車両が目に飛び込む。まさに出発直後の瞬間でした。 (スクンビット線 バヤタイ駅 ) |
ホームに足を運んだのは、平日朝の通勤時間帯を過ぎた頃。 運転間隔は比較的短く、10分も経たぬ間に次の列車が登場します。 |
3両編成の車両は、メルセデス・ベンツ社とシーメンス社が共同開発。 タイ国旗をあしらったカラーリングが特徴的。 スカイトレインは電車ですが、パンタグラフは存在せず、 銀座線等と同様の第三軌条方式を採用。 線路脇にある灰色のレールから、電源が供給されます。 |
朝の通勤ラッシュ時間帯は過ぎれど、多くの乗降客がホームを行き交います。 朝の車内は混雑していますが、日本の都市圏のラッシュよりは余裕あり。 |
スカイトレインの特徴は、派手な車体広告も挙げられます。 側面の広告は極めてカラフル。窓まで広告で埋め尽くされています。 静寂が保たれた深夜の駅も、華やかなホームと見間違えそう。 (シーロム線 ナショナルスタジアム駅 ) |
深夜の始発駅で乗客はまばら、車内をじっくり拝見します。 車内は割と狭めですが、空調は完備。 冷房も極めてパワフル、灼熱のバンコク市街では、オアシスのような空間。 独立ベンチシートは強化プラスチック製ですが、 何故か滑りやすく、座り心地はいまひとつです。 |
ドアは幅広く、乗降は極めてスムーズ。 ドア付近のスペースは確保、ホームとの段差も隙間も極小なので、 車椅子の利用も、何ら問題なさそう。 ただ、車椅子の利用が可能かは不明ですが・・・。 |
車内にはモニター装置も装備。絶え間なく映像が流し出されます。 日本の鉄道との相違点は、スピーカーから音声が響くところ。 日本人の感覚からすれば違和感がありますが、 お国柄の違いと言ったところでしょうか。 裏を返せば、静寂さを要求される日本の鉄道が特異なのかも。 韓国の地下鉄でも、乗客が携帯電話を掛けまくりだったし・・・。 |
こちらは先頭車両。運転席とは扉で閉ざされ、運転席からの眺めは見えない。 いわゆる「へばり付き」は不可。マニアには少々物足りない? 補足ですが、英語による自動放送設備が装備。 音量が控えめなので、混雑時は聞き取りにくい。 |
深夜の時間帯ですが、列車によっては比較的混雑。 不夜城の都市バンコク。人々の生活リズムは、日本と同類の模様。 |
ここまでの写真では、さびれた印象が強いスカイトレインですが、 ターミナル駅ではご覧の混雑ぶり。 ただ、路線バスに比べると運賃は割高なので、 経済格差が激しいバンコクでは、誰でも乗れる存在ではありません。 比較的経済的に裕福な層が、利用者の中核を担っているようです。 (シーロム線 サイアム駅 ?) |
スカイトレインのホームは、極めて広大。 日本の駅と比較すると、ゆとりある構造です。 各駅にはキオスク風の売店があり、一部駅にはATMも設置されています。 (スクンビット線 ラーチャテウィー駅 ) |
バンコクの高度成長を支える、スカイトレイン。 バンコク市民の足となり、今日も街を走り続けます。 |
・スカイトレインを駅ホームで撮影時の注意点
駅ホームには警備員が常駐。一脚で撮影しようとしたところ、警備員から「一脚を外せ」と注意を受けました。
この事から三脚での撮影も不可と推測。手持ち撮影の場合は特に制約はない模様です。
外部リンク:BTS SkyTrain 公式ページ(英語)